テクニカル分析には、移動平均線などのインジケーター、チャートパターン、ローソク足、水平線など、様々なものがあります。
そうした全てのテクニカル分析の根底にあるのが今回紹介するダウ理論なので、テクニカル分析の本質を知るにはダウ理論を知ることが欠かせません。
今回はダウ理論を知ってもらい、テクニカル分析の土台をしっかりと作ってもらおうと思います。
ダウ理論の6つの基本原則とは?
ダウ理論には6つの基本原則で構成されています。
1.価格はすべての事象を織り込む
2.トレンドは短期・中期・長期の3つに分類される
3.主要なトレンドは3つの段階から形成される
4.価格は相互に確認される必要がある
5.トレンドは出来高でも確認される必要がある
6.トレンドは明確なシグナルが出るまで継続する
それぞれ内容を見ていきましょう。
価格はすべての事象を織り込む
ダウ理論では、為替相場にしても株式相場にしても、いま現在の価格というのは、景気、金融政策、地政学的リスク(地震や感染症)をすべて反映していると考えます。
「すべての事象」には未来のことも含まれます。コロナショックで世界景気が落ち込んでいる中で株価が上昇し続けているのは、コロナを克服した未来の世界経済を織り込んでいるからと解釈できるのです。
トレンドは短期・中期・長期の3つに分類される
相場ではトレンドに乗ることが大切ですが、短期、中期、長期というように、時間軸の異なるトレンドが存在します。
実際、1年単位で上昇が続く相場であっても、1週間単位では必ず下落する局面があります。さらに1週間単位で上昇しても、1日単位で見ると、下落する局面が見られます。
トレンドの方向は、それぞれの時間軸ごとに把握することが大切です。
また、長期、中期、短期でトレンドの方向が異なっている場合、長期>中期>短期の順で優位性があることが一般的です。
つまり、短期トレンドの波はやがて中期のトレンドの波に飲み込まれ、中期トレンドの波はやがて長期トレンドの波に飲み込まれることが多くなります。
主要なトレンドは3つの段階から形成される
ダウ理論では、買い手と売り手のバランスによって、1つのトレンドが形成される過程には3つの段階があるとしています。
先行期(第一段階)・・・市場価格が底値圏(高値圏)にあるとき、一部のトレーダーがポジションを仕込み、ゆるやかにトレンドがスタートします。
追随期(第二段階)・・・ファンダメンタルズ面やテクニカル面で変化の兆しが見られれば、多くのトレーダーがトレンドに追随し、
利食い期(第三段階)・・・トレンドの最終段階では、利益確定の決済が先行し、価格がトレンド方向に動いても、伸び悩むことが多くなります。
この中で一般トレーダーが狙いやすいのは、トレンド方向が定まっており、なおかつトレンド方向に大きく動く余地のある追随期(第二段階)です。
チャートでは、上昇トレンドの先行期、追随期、利食い期を表示しています。
価格は相互に確認される必要がある
これは、価格は複数の要因が重なって決定することを意味します。
例えば、ドル円レートの上昇を考えてみましょう。ドル円レートの上昇時には、米国長期金利の上昇や株式市場のリスクオンムードが重なっている場合が多い事実があります。
このように、いろいろな関係から価格が決定するため、価格に影響を及ぼす事柄を確認しておく必要があります。
トレンドは出来高でも確認される必要がある
誰もがトレンドの方向や強弱をローソク足でとらえようとします。ですが、トレンドは出来高でも確認されなければなりません。
一般的にはトレンドが発生し、トレンドが強まるにつれて出来高も上がっていく傾向が見られます。
にもかかわらず、トレンドに出来高が伴わない場合、ローソク足でトレンドが発生しているように見えても、
トレンドは明確なシグナルが出るまで継続する
ダウ理論6つの基本原則の中で、もっとも重要と言われるのが、トレンドは明確なシグナルが出るまで継続するというものです。
ダウ理論では、上昇トレンドと下降トレンドに以下のような法則があるとされています。
上昇トレンド・・・高値更新・安値切上げ
下降トレンド・・・安値更新・高値切下げ
トレンドはこれらを繰り返しながら継続していきます。チャートは上昇トレンドの高値更新、安値切上げの例です。
一方で、明確な転換シグナルが出れば、トレンドが終了したことを意味します。明確なシグナルとは以下のようなことです。
上昇トレンド・・・安値切上げが終了
下降トレンド・・・高値切り下げが終了
上昇トレンドの場合、安値切上げが見られなくなったら、レンジ相場もしくは下落トレンドに流れが変わります。
反対に下のチャートのように、下降トレンドで高値切下げが見られなくなったら、レンジ相場もしくは上昇トレンドに流れが変わります。
トレンド相場でポジションを持っていた場合、このようなトレンド転換サインが出現したタイミングが、決済ポイントとなります。
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